2018年度日本プランクトン学会春季シンポジウム
「プランクトン研究、感性への原点回帰と新たな価値の創出」
|
|
|
主 催 |
日本プランクトン学会 |
|
|
共 催 |
日本海洋学会 |
|
|
開 催 日 |
2018年3月25日(日) 13:00-17:00 |
|
|
場 所 |
東京海洋大学 品川キャンパス 白鷹館1F 講義室 |
|
|
コンビーナー |
田所和明・桑田 晃(水産研究・教育機構東北区水産研究所)、千葉早苗(JAMSTEC / UNEP World Conservation Monitoring Centre)、奥 修(ミクロワールドサービス) |
|
|
趣旨 |
プランクトンは海洋の生物生産の根幹を担う重要な生物群集であり、物質を高次栄養段階に繋ぐ重要な役割も果たしている。また種によっては鉛直移動などによって物質を深層へ運ぶ役割も果たしている。このようなことから、水産や二酸化炭素のシンクといった人間社会に対する機能的な役割の観点から研究が進んでいる。一方で、研究の原点に立ち返ると19世紀、チャレンジャー号によって本格的な海洋調査が行われることで、プランクトンを含む海洋生物学の礎がつくられた。また同時期に、ドイツの生物学者エルンスト・ヘッケルによって美しいプランクトンの生物画が描かれ、その後の研究の啓蒙に大きく貢献した。そのような研究の黎明期においてそれらの活動を動機付けたのは、自然に対する好奇心や美的な魅力といった感覚的な要素も大きかったと思われる。
翻って現在の欧米を見てみると、原点を回顧するかのような感性の要素と最新の科学を融合し、その相乗効果を模索する試みが盛んに行われている。また、科学と芸術のコラボレーションを目的とした学部が創設され、従来にない新たな価値が生み出されている。 新たな価値は科学リテラシーや、シチズンサイエンス、カルチャーそして経済活動と結びつくことで、社会的な重要性を増している。現代の経済活動はグローバルスケールで連鎖しているためこのようなトレンドは今後、世界中に広がっていくものと思われる。
そこで本シンポジウムでは、我が国でのプランクトン研究の新たな方向性を探ることを目的に、感性やアート,カルチャーとの関わりから研究の過去と現在を概観し、さらに新たな価値の創出と経済・社会との関係について議論したい。 |
|
|
プログラム |
13:00-13:05 |
開会挨拶と趣旨説明 |
田所和明(水産研究・教育機構東北区水産研究所) |
座長 桑田 晃(水産研究・教育機構東北区水産研究所) |
13:05-13:23 |
放散虫からみたヘッケルの美術 |
鈴木紀毅(東北大学大学院理学研究科) |
13:23-13:41 |
有孔虫を体験する - 立体造形によるかたちの啓発活動 |
木元克典(海洋研究開発機構) |
13:41-13:59 |
微化石研究をアートとして発信するには |
齋藤めぐみ(国立科学博物館地学研究部) |
13:59-14:17 |
珪藻アートと光学顕微鏡 |
奥 修(ミクロワールドサービス) |
座長 小池一彦(広島大学大学院生物圏科学研究科) |
14:17-14:35 |
プランクトンの姿を自由に眺める |
嶋田 宏(北海道立総合研究機構中央水産試験場) |
14:35-14:53 |
プランクトンとアウトリーチツールとしてのInstagram |
下出信次(横浜国立大学臨海環境センター) |
14:53-15:23 |
命が透けて見えるプランクトンからできた音や映像 |
坂田 明(ミュージシャン) |
15:23-15:43 |
休憩 |
座長 杉崎宏哉(水産研究・教育機構中央水産研究所) |
15:43-16:01 |
クラゲというムーブメント |
豊川雅哉(水産研究・教育機構西海区水産研究所) |
16:01-16:19 |
美しさを通じて知るプランクトンの生態 |
齊藤宏明(東京大学大気海洋研究所) |
16:19-16:37 |
プランクトンの動画撮影をめぐって |
柴田昌平(プロダクション・エイシア) |
16:37-17:55 |
科学と芸術の融合:新たな価値の創造 |
千葉早苗(JAMSTEC / UNEP World Conservation Monitoring Centre) |
16:55-17:00 |
閉会挨拶 |
津田 敦(東京大学大気海洋研究所) |
|
|
|
|
|
<総会と懇親会のお知らせ> |
シンポジウム終了後、同会場において2018年度日本プランクトン学会総会を行います。また、総会終了後、日本プランクトン学会懇親会を予定しております。参加受付は当日行います。
|
|
|
|
|
|