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倫理綱領
前文
   日本プランクトン学会の会員は,日本学術会議「科学者の行動規範−改訂版−」(2013年)の精神に則り,社会の信頼と付託を得るに相応しい態度をもって,主体的かつ自律的に科学研究を進め,科学の健全な発達を促すよう,研究・教育・普及・調査を行う.
1.科学者の責務
 
 会員は,自ら有する専門知識や技術の質を担保する責任を持ち,常に正直,誠実に判断,行動し,自らの専門知識・能力・技術の研鑽に努め,科学研究によって生み出される知の正確さや正当性を科学的に示す最善の努力を払う.
2.社会的期待に応える責務
 
 会員は,科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し,社会が抱く真理の解明やさまざまな課題の達成へ向けた期待に応えるよう,自ら携わる意義と役割を公開し,社会との建設的な対話を築くように努める.
3.公正な研究
 
 会員は,研究・調査データの記録保存や厳正な取り扱いを徹底し,ねつ造,改ざん,盗用などの不正行為を為さず,また加担しないよう誠実に行動し,各自が果たした役割に応じて功績の認知を得るとともに,責任を負わなければならない.
4.研究対象などへの配慮
 
 会員は,他者の名誉や知的財産権を尊重し,他者の成果や業績を正当に評価するともに,自らの研究に対する批判には謙虚に耳を傾け,誠実な態度で意見を交える.動植物に対しては,真摯な態度でこれらを扱う.
5.社会の中の科学
 
 会員は,公共の福祉に資するため,科学者の発言の重みと責任を自覚しつつ,権威を乱用することなく,客観的で科学的な根拠に基づく公正な助言を行う.会員が科学的知見から大きく異なる政策決定が為されたことに気がついた場合,必要に応じて政策立案・決定者に社会への説明を要請する.
6.法令の遵守
 
 会員は,研究活動や研究費の使用等にあたって,法令や関連規則を遵守する.社会の秩序を乱すなど,違法行為はあってはならない.
7.差別の排除・利益相反
 
 研究・教育・学会活動において,人種,ジェンダー,地位,思想・信条などによって差別することなく,個人の自由と人格を尊重する.また,利益の衝突には十分に注意を払い,公共性に配慮しつつ適切に対応する.